うるま市の離島「浜比嘉島」は神の降り立った島として、パワースポットと呼ばれていることをご存知ですか。空港のある沖縄本島から橋を渡って車行くことのできる、神秘の島にはどのような歴史や文化があるのでしょう。多神教宗教である、琉球信仰の概要について紹介していきます。
沖縄は昔、琉球王国という国が幕末の琉球処分がされるまで続いており、日本とは違った歴史や文化が多く存在します。宗教もその1つで、日本でもポピュラーな仏教やキリスト教などは浸透せず先祖崇拝や沖縄独時の信仰が多いです。
信仰の特徴として、「トートーメー」と言う位牌を崇拝対象する「先祖崇拝」が浸透しているため、「正月に帰らないけれどお盆には必ず帰る」というほど沖縄の文化では「お盆」が重要となっていて、遠い土地で働いている人もこの日に合わせて休みを取るという人が少なくないようです。
沖縄の信仰として良く効く言葉が「ニライカナイ」ではないでしょうか。ニライカナイは民衆の中で広がった天界で、魂が帰る場所と信じられてきました。ご先祖様を神さまとして先祖崇拝する沖縄の人たちにとって、先祖が今でもいるとされる「ニライカナイ」は特別な存在です。
昔から続く集落には、「御嶽(ウタキ)」と呼ばれる場所があります。ウタキには神様が下がって来るといわれる、神聖な場所で、森や小高い丘、岬などにあります。また、ウタキは先祖崇拝のためにも重要な場所で遠い先祖の墓とするウタキも特徴的です。
ウタキはさまざまですが、御神体や建造物が無いのが本来の形。最近ではコンクリートの拝所が作られている場所もあります、お線香やお供え物をして祈願をすることも増えてきています。
主なウタキは、琉球神話で語り継がれている日の大神が、琉球開闢の神であるアマミチューが9つの聖地と7つの森を作った場所が「琉球開闢九御嶽」です。ウタキの中でも最も神聖な場所として位置づけられています。
琉球の歴史を起こしたとされている神さま、「シルミチュー」と「アマミチュー」が生活した場所で知られている洞窟は、うるま市の浜比嘉島先端にあります。まさにここが琉球の歴史が始まった場所であり、神が住まった場所であり、神々しさを感じることができるでしょう。
今でも沖縄では多くの人が、祖霊を神さまとし、神羅万象を崇拝しています。沖縄の地が始めた神さまが住まった神秘的な地は多くの信仰が始まった場所として、琉球文化の大切な文化の1つとなっています。